ドキドキして息苦しい、胸が苦しい…
突然何の前触れもなく、動悸やめまい、過呼吸などの呼吸困難の症状が現れた場合『パニック障害』の可能性が考えられます。
だれでも緊張したり不安や恐怖を感じたら、ドキドキしたり息が苦しくなったりという経験はあるのではないでしょうか?しかしそれは、何か理由や原因あってのことがほとんどです。
しかし『パニック障害』は、特に思い当たる原因がないのにこのような症状(発作)が起こります。
そのため、突然発作が起きると本人や周囲もまったく理解ができず、また、病院などで検査をしても身体に異常が見当たらず、心の病とは別のものと診断されてしまうこともあります。
明確な診断結果が得られず病気が進行していくと、無意識に発作が起きた場所を避けるようになったり、発作の再発を恐れるあまり、外出できない、乗り物に乗れないなど日常生活に大きな支障をきたすこともあります。
『パニック障害』は適切な治療が必要な代表的な心の病です。
決して、本人の気の持ちようや努力で乗り越えられるものではなく、少しでも早く適切な治療を受けることで改善に向かい、発作の心配のないもとの生活に戻ることが十分に可能です。
『パニック障害』の症状について
パニック発作の症状は人によって下記のようなものがあります。
- 胸がドキドキする
- 息が苦しい
- 息がつまる
- 冷汗をかく
- 手足の震え しびれ 顔が震える
- 胸の痛み 不快感
- めまい
- 自分が自分でない感じ
- 寒気またはほてり
- 発作による突然の恐怖
『パニック障害』の治療について
パニック障害は発作が繰り返されることで病状が進行し、発作の間隔や頻度が増えて行きます。
さらに、手足の震えやしびれ、顔がこわばる、先行きの不安や特定環境化でのパニック症状(人ごみや窓のない部屋など)といった症状を伴い、うつ症状を併発することもあります。
治療はパニック発作がはじめて起きてから、遅くとも2~3ヶ月以内に治療を開始することで早期の改善が期待できます。
お薬での治療が基本となりますが、当院では必要最小量での治療を心がけおります。
また、他の疾患と同様に、心理的原因を探し、医師や臨床心理士(カウンセラー)による対話での心理・精神療法を併用し、治療効果の向上に努めます。